ジャズと並んでブラジル音楽に傾倒していたディアンスですが、ショーロの大家として知られ、「ブラジル音楽の父」とも名高いピシンギーニャに関しては、ディアンスは1枚のCD(およびそれに準拠した曲集)で集中的に取り組み、11の編曲を残しました。〈カリニョーゾ〉〈ラメントス〉といった代表作とともにアレンジされているのが、この〈1×0〉です。〈1×0〉とは1919年、サッカー南米選手権でブラジルがウルグアイを1対0で破って優勝したときの出来事を指していると言われています。そのテーマ通り非常に躍動感のある曲ですが、ディアンスはその勢いを殺さないまま軽やかにギターソロにアレンジしています。